アパレルブランドを立ち上げるには?流れや必要スキル、成功ポイントを紹介
ファッションが好きなので、いつか自分のブランドを立ち上げたいと思っている人は多いのではないでしょうか。この記事は、そのような方のために、アパレルブランドを立ち上げる方法や必要なスキルについて紹介します。ファッション業界で活躍したい、と思っている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
アパレルブランドは誰でも立ち上げられる?
アパレルブランドを立ち上げるために必要な学歴や資格はありません。立ち上げたいと思えば誰でも立ち上げられます。ただし、成功するには、デザイン経験、ビジネスに関する知識・スキルが必要です。
実際にアパレルブランドを立ち上げて成功している人の多くは、服飾系の専門学校などで専門的な知識を身につけています。また、アパレル業界で実際に働いて、経験を積んでから独立する人がほとんどです。アパレルブランドを立ち上げる際は、「どうすればブランドとして成功するのか」までしっかりと考えるようにしましょう。
アパレルブランドを立ち上げる流れ
アパレルブランドを立ち上げる流れを紹介します。それぞれのステップにおいて重要なポイントについても解説しますので、参考にしてください。
【step1】開業費用を貯める
まずは開業に必要な資金を明確にし、準備します。たとえば実店舗で開業する場合は、敷金や内装工事費、設備費などでおよそ1,000万円以上かかります。できるだけ開業費用を抑えてブランドを立ち上げたい、という場合は、ネットショップやフリーマーケット、ポップアップストアなどから始めるとよいでしょう。
ネットショップの場合、売上から手数料が引かれる仕組みのため、開業資金は必要ないケースがほとんどです。手数料の目安は売上げの6~7%前後です。フリーマーケットやポップアップストアの場合、1日につき5,000~20,000円程度を目安にしておくとよいでしょう。このほか、もしものときのために、半年分の生活費を確保しておくと安心です。
【step2】ブランドコンセプトを固める
続いて、ブランドコンセプトを固めていきます。以下の事柄を明確にすると、ブランドのコンセプトが定まるでしょう。
- ブランドストーリー:ブランドを立ち上げた理由や背景
- ターゲット層:ターゲットの年齢層やライフスタイルなど
- ブランドの価値観:発信したいメッセージやブランドが大切にしたいもの
- オリジナリティ:ブランドの強みや個性
- キャッチコピー:ブランドを端的に表す一文
ブランドのコンセプトが固まったら、ブランド名を決定します。ブランド名は独創的かつ覚えやすいものにしましょう。
【step3】商品の企画や仕入れをする
ブランド名が決まったら、商品を企画したり仕入れたりします。商品を企画する場合は、まず類似のデザインやロゴ、名称がないかどうかをチェックしておきましょう。既存ブランドと酷似した商品を企画・販売すると訴訟問題になるなどのトラブルに発展する恐れがあります。
商品を仕入れる主な方法は、問屋・古着屋・海外からの買い付けの3つです。問屋を利用する場合、一般客は購入できないケースが多いため、事前に会社を設立しておくとよいでしょう。商品を仕入れる際は、ブランドコンセプトにあったものを選ぶセンスや商品の質を見分けるスキルが問われます。
【step4】生産方法の決定と生産準備を行う
オリジナル商品を作成する場合、生産方法の決定および生産準備に取り掛かりましょう。オリジナル商品を作成する場合は、まず大まかなイメージを作ってから、ディテールを調整します。その後、デザイン指示書を作成し、生地選びを始めましょう。
生地が決まったら縫製仕様書・パターン・サンプルを作成します。最後に生産数を決定し、商品制作に進みます。生産方法は主に以下の4通りです。
- 製造パートナー:縫製工場や縫製職人に委託する
- ハンドメイド:自分で製品をデザイン・制作する
- オンデマンド印刷:オンデマンド印刷業者に依頼して自分のデザインをTシャツなどにプリントしてもらう
- 自社製造:製造スタッフを雇って自社で製造する
費用や販売戦略をもとに、どのように生産するのかを決めましょう。
【step5】プロモーション戦略を行う
商品を販売する準備が整えば、プロモーション戦略を開始します。具体的にはWeb広告を出すほか、SNS活動を行うなどします。Web広告にはディスプレイ広告やアフィリエイト広告、リスティング広告などがあるため、ブランドのコンセプトにあった広告を選択しましょう。
広告宣伝費にお金をかけられない場合は、SNS活動を行うとよいでしょう。特にファッション関係は、Instagramの投稿が有効です。具体的にはブランドアイテムの着こなしやスタッフのコーディネートを紹介するのがおすすめです。
【step6】商標登録と開業届を提出する
商標登録は必須ではありませんが、ブランドを立ち上げるのであればなるべく出願しておいた方がよいでしょう。もしも同じブランド名を他人が商標登録してしまうと、せっかく自分で考えた名前が使えなくなってしまいます。
また、個人でブランドを立ち上げる場合、法人登記が必ず必要というわけではありません。しかし、青色申告をして納める税金を安くしておきたい場合は、税務署に開業届を提出しましょう。
【step7】ブランド運営と事業拡大計画をしていく
すべての準備が整ったら、ブランドを運営していきます。運営開始後も定期的にトレンドをチェックして市場のニーズを調べ、ターゲットのニーズにあった商品展開を行いましょう。また、ある程度の売上げが見込めたら、個人事業主から法人化への事業拡大計画を進めていくことも視野に入れましょう。
アパレルブランドの立ち上げを成功させるポイント
アパレルブランドの立ち上げを成功させるには、ファッションに関する専門的な知識や、ニーズにあった商品を提案する企画力が重要です。それぞれのポイントについて解説しますので、ぜひ参考にしてください。
ファッションに関連する幅広い知識を習得しておく
アパレルブランドを立ち上げるために、必要な資格というものはありません。しかし、ファッションに関する幅広い知識は身につけておいた方がよいでしょう。たとえば洋服の歴史や色彩に関する知識、縫製知識やパターン知識などは、商品開発をする上で欠かせません。
また、洋服が売れる仕組みやブランディングについての知識も身につけておかないと、ブランドの運営は成功しません。
これらの知識は独学でも学べますが、できれば服飾系の専門学校に通うほうが、ブランド立ち上げおよび運営に必要な知識がしっかり身につくのでおすすめです。
市場ニーズにあった商品を企画する
前述したとおり、ブランドの立ち上げおよび運営を成功させ、事業拡大を目指すには、市場のニーズにあった商品を企画・販売する必要があります。アパレルのトレンドは、日ごとに目まぐるしく変化するものです。わずかな変化も見逃さず、最新のトレンド情報を素早くキャッチするためにも、アンテナの感度は常によくしておきましょう。
市場の動向を調査することで、おのずとターゲットのニーズにあった商品が見えてきます。市場ニーズが高く、なおかつブランドのオリジナリティが前面に打ち出されている商品を企画することが、ブランドの成功に欠かせないポイントです。
アパレルブランドを立ち上げる際に必要なスキル
ブランディング能力やマーケティングスキルなど、アパレルブランドの立ち上げを成功させるためにはいくつか欠かせないスキルがあります。それぞれについて詳しく解説しましょう。
ブランディング能力
アパレルブランドの立ち上げに欠かせないスキルのひとつが、ブランディング能力です。ブランディング能力とは、商品やサービスを競合他社と差別化するための独自性を創造できるスキルのことです。
自社の商品はもちろんのこと、ブランド名やロゴなどについても、オリジナリティを発揮し、それを広く周知できるスキルは、ブランド立ち上げに欠かせません。ブランディング能力を磨くためには、このあと解説するマーケティングスキルやトレンドを把握する力が重要です。
マーケティングスキル
アパレルブランドの立ち上げを成功させるには、マーケティングスキルも欠かせません。どのようなターゲットに対して、何のアイテムを販売するのかを綿密に調査し、戦略的に考える力が必要です。
アパレルブランドの場合、InstagramをはじめとしたSNSの有効活用がマーケティングのカギとなります。どのようにすれば費用対効果の高いプロモーションができるかを考えられるスキルを磨いておきましょう。
データ分析力
ブランドの立ち上げを成功させるには、競合他社について徹底分析する必要があります。そこで重要となるのがデータ分析能力です。ブランドのターゲットとなる層はほかにどのようなブランドや製品を購入する傾向にあるのかを調査します。
集めたデータを分析してそれぞれの強みや弱み、特徴を洗い出せば、差別化すべきポイントが見えてくるでしょう。このようにデータ分析力を駆使して、ブランドのオリジナリティを創造することが重要です。
デザインスキル
アパレルブランドの立ち上げが成功するかどうかは、デザインスキルに左右されます。いくらオリジナリティあふれる商品を企画・生産しても、ターゲットの購買意欲をそそるデザインでなければ意味がありません。
最新のトレンドをキャッチし、それをブランドアイテムに落とし込むセンスを磨いておきましょう。
まとめ|アパレルブランドを立ち上げるには青山ファッションカレッジで
アパレルブランドを立ち上げるには、服飾に関する専門知識をはじめ、デザイン力やブランディング能力などさまざまなスキルが必要です。どれも独学で習得するのは難しいので、服飾系の専門学校でしっかり学ぶことがおすすめです。
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